元気つうしん 2026年1月号 Vol. 126

~事務所だより~

謹んで新春の祝詞を申し上げます。
昨年は格別なご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
貴社の益々のご繁栄をお祈り申し上げますとともに本年も倍旧のお引き立てのほどひとえにお願い申し上げます。

令和八年 元旦

改めまして、こんにちは。安田コンサルティングの安田です。12月3日、中小企業を支援する機関のスタッフの皆さまを対象に、「建設業の決算書分析と経営改善のポイントについて」をテーマとした研修を実施しました。そのときの様子をお伝えいたします。本研修は、地域に建設業者が多いという特性を踏まえ、建設業界に特化した財務知識を身につけ、より実践的な経営支援につなげることを目的として企画したものです。

建設業は、製造業やサービス業とは異なり、工事ごとに原価を管理する必要があり、「完成工事原価報告書」や「未成工事支出金」など、独特の会計項目が存在します。そのため、決算書を一見しただけでは、利益が出ているのか、資金繰りが健全なのかを正しく判断することが難しい業種でもあります。続いて、決算書の読み方について解説しました。損益計算書だけでなく、貸借対照表、完成工事原価報告書をセットで見ることの重要性を、具体的な数値例や図解を用いながら説明しました。「なぜ利益が出ているのにお金が残らないのか」「決算書のどこを見れば工事の採算性がわかるのか」といった、支援現場でよく出てくる疑問に答える内容としています。さらに、収益性・効率性・生産性といった財務分析指標を用い、経営課題を可視化する方法を紹介し、支援アドバイスにつなげることを意識した解説を行いました。

後半では、経営事項審査(Y評点)と日常の経営改善がどのようにつながっているのかを整理し、数字の改善が将来的な受注機会にどう影響するのかも共有しました。研修後のアンケートでは、「建設業の決算書が初めて体系的に理解できた」「これまで感覚的に行っていた支援に、数字の裏付けが持てた」「すぐに相談対応で使える内容だった」といった声が多く寄せられ、非常に良好な評価をいただきました。支援機関の皆さまが自信を持って建設業者の相談に対応できるようになることが、地域経済の底上げにつながると感じています。

 

~建設業ニュース~

【国交省/駆け込みホットラインをウェブ上に機能拡張、スマホで通報や窓口確認】

国土交通省は、建設業法違反の疑義情報を受け付ける「駆け込みホットライン」の機能を拡充し、スマホやパソコンからウェブ上で通報できる仕組みを新たに構築しました。新設された「情報収集フォーム」では匿名通報を受け付け、建設Gメンの調査や行政の監督につなげます。また、「建設業相談窓口ナビ」では簡単な質問に答えるだけで適切な相談先を案内します。さらに、違反事例やQ&Aを集約したポータルサイトも開設され、相談・通報のハードルを下げる取り組みが進められています。改正建設業法の全面施行下で、取引実態の適正化を図る狙いがあります。

元気つうしん 2025年12月号 Vol. 125

~事務所だより~

こんにちは。安田コンサルティングの安田です。最近、建設業許可のことについての問い合わせが増えてきました。こちらの紙面でも改めて整理してお伝えしたいと思います。

建設業許可とは、一定規模以上の工事を請け負う事業者に求められる国の許可制度であり、建設業の信頼性と専門性を担保するための重要な仕組みです。建設業は大きく「とび・土工」「電気」「管」「舗装」「造園」など29の専門工事業種に分類され、それぞれ個別に許可を取得する必要があります。しばしば誤解されますが、「建築一式工事」や「土木一式工事」は、他の専門工事を包括的にカバーする工種ではありません。一式工事とは、複数の専門工事を総合的に企画・計画し、設計、現場管理を統合して建物や構造物を完成に導く役割を担うもので、専門工事そのものを代替するものではない点に注意が必要です。また、建設業許可は常に必要なわけではなく、1件の請負代金が500万円未満(建築一式の場合は1,500万円未満または延べ面積150㎡未満の木造住宅)であれば無許可で工事を行うことが可能です。ただし、規模が小さくても元請・下請けの取引関係や将来的な事業拡大を見据えると、早めの許可取得が有利になる場合もあります。

許可取得には一定の要件を満たす必要があり、まず事業を適切に運営できる人物としての経営経験(経営業務管理責任者)が求められます。さらに、各業種ごとに専門的知識と実務経験を備え、営業所に常勤する「営業所技術者」(以前は「専任技術者」と呼称)の配置が必須です。加えて、継続的に事業を行える基盤として、一定額以上の自己資本などの財産的要件と、法令遵守や人的体制に関する要件も審査されます。特に公共工事に参加する場合は、建設業許可の取得が絶対条件です。さらに、企業の経営状況や技術力を客観的に評価する経営事項審査(経審)を受け、自治体や国の機関ごとに定められている入札参加資格申請を行わなければ入札には参加できません。

建設業許可は、事業の信用力向上だけでなく、受注機会を大きく広げるための重要な基盤となる制度です。許可要件の整理や必要書類の準備には専門的知識が求められるため、取得を検討する段階から早めに計画することが成功のポイントとなります。

 

~お知らせとお詫び~

【12月のカンボジア渡航に伴う業務対応について】

12月4日~22日の期間、ボランティア活動のためカンボジアに渡航いたします。この間、一部業務においてご不便をおかけする場合がございますこと、あらかじめお詫び申し上げます。メールについては毎日確認しております。また、携帯電話への着信やメッセージは事務員が確認し、必要に応じてこちらから折り返しご連絡させていただきます。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

元気つうしん 2025年11月号 Vol. 124

~事務所だより~

こんにちは。安田コンサルティングの安田です。先日、岸和田商工会議所にて「小規模事業者持続化補助金 活用対策セミナー」の講師を務めさせていただきました。

参加者の多くは、販路開拓や事業拡大を目指す地元の事業者の方々です。事業活動の中で補助金の活用を検討されており、補助金の情報の収集と採択されるためのノウハウを学びに来られました。

セミナーではまず、「補助金」と「助成金」の違いを明確に整理。補助金は審査を経て採択されるものであり、単なる資金支援ではなく、事業計画そのものの質が問われる制度であることを強調しました。

続いて、採択されるための「事業計画書の組み立て方」がテーマに。「経営計画書と事業計画書の違い」を整理したうえで、「自社のために書く計画」と「申請のために書く計画」の区別を明確にし、目的に応じた書き方の重要性を説明しました。特に、「強み」をどう表現するか、そして「QCDSE(品質・コスト・納期・安全・環境)」の観点で自社の競争優位性を整理する方法を紹介しました。後半では、加点項目や審査の観点について実例を交えた解説が行われました。例えば、「地域資源の活用」や「女性活躍推進の取り組み」といった政策加点、そして「経営力向上計画」「事業継続力強化計画」などの認定制度の活用による加点効果など、具体的な申請戦略を提示しました。「書けと言われていることは必ず書く」「第三者チェックを徹底する」など、採択率を上げるための実践的なノウハウを共有しました。

最後に、電子申請の手順やスケジュール、そして補助金実施後の資金繰りへの注意点も解説。事業終了後に補助金が交付されるため、金融機関との事前相談や立替資金の確保が重要であることを強調しました。

実務的なノウハウが多く詰まった本セミナーは、参加者にとって補助金申請の理解を深めるだけでなく、経営の本質を見つめ直す貴重な時間となりました。

 

~建設業ニュース~

【厚生労働省/建退共制度見直し検討に着手】

厚生労働省は、建設業の退職金制度である建設業退職金共済制度(建退共制度)の見直しに着手しました。有識者検討会の取りまとめを受け、複数の掛け金制度を導入するなど制度の在り方を議論中です。同制度は従来、単一の掛け金が前提となっており、複数掛け金制を導入するには中小企業退職金共済法の改正が必要となります。労政審の部会では、建設労働者の処遇改善として「退職金1000万円を目指す政策実現」などの声も出され、政府側も「制度の形を真摯に検討する」と応じています。また、技能・経験に応じた退職金支給を可能とするため掛け金の上乗せ、民間工事への普及、元請・下請それぞれの見積書への費用位置付けなど、制度仕様の柔軟化も議題となっています。さらに、電子申請化や建設キャリアアップシステム(CCUS)との連携状況も報告され、加入者や業界の利益になるものを早期に実現してほしいとの要請も出ました。

 

経営事項審査申請のため大阪府庁へ

おはようございます。行政書士の安田です。

今日はあいにくの天気ですね。

経営事項審査申請のため大阪府庁に参りました。本当は合わせて許可の更新も申請したかったのですが郵送請求している証明書類が間に合わず。仕方ありません。

今日も一日しっかり頑張ります!

元気つうしん 2025年10月号 Vol. 123

~事務所だより~

こんにちは。安田コンサルティングの安田です。先日、島本町商工会にて「個人事業主向け 経営はじめの一歩セミナー」の講師を務めさせていただきました。

今回のセミナーは、日頃の事業運営に直結する「確定申告の損益計算書の見方」から始まり、「売上を増やすための基本的な考え方」「粗利の重要性」「業界平均数値の活用法」「目標利益から逆算した目標売上の算出方法」など、経営に欠かせない基礎的な視点を体系的にお伝えする内容でした。

確定申告は「税務処理」というイメージが強いですが、実は損益計算書は経営の現状を映し出す大切な資料です。単に提出するための数字に終わらせず、「自社の強みや課題をどう見抜くか」という視点を持つことが、次の一歩を考える大きなヒントとなります。

また、売上の公式「数量 × 単価」をもとに、広告宣伝による新規顧客獲得、成約率を高めるクロージング、リピート客の育成といった具体的な取り組みについてもお話しました。特に小規模事業者にとっては「粗利(売上総利益)」をきちんと理解することが欠かせません。経費を差し引いた後にどれだけ残るかを意識することで、経営の意思決定がぐっと明確になります。

さらに「日本政策金融公庫が発表している小企業の経営指標」を活用し、自社の数値を業界平均と照らし合わせることで、客観的に強みや改善点を把握する方法をご紹介しました。そのうえで、生活費・返済・税金など必要利益から逆算して、目標売上を算出する手法の具体例を交えて解説。例えば、最終的に450万円の目標利益を得るためには、売上総利益率30%と仮定した場合、年間売上2,500万円が必要になる、といった計算です。数字で目標を可視化することで、日々の取り組みが「どこにつながっているのか」が理解できるようになります。

今回のセミナーでは、経営初心者の方からベテラン事業者の方まで幅広くご参加いただき、「損益計算書の見方がよく分かった」「売上と利益を結び付けて考えられるようになった」といった声をいただきました。少しでも皆さまの事業運営に役立てていただけたなら幸いです。

今後も、地域の事業者の皆さまのお役に立てるよう、分かりやすく実践的なセミナーをお届けしてまいります。ご参加くださった皆さま、そして開催にご尽力いただいた島本町商工会の皆さまに、心より感謝申し上げます。

 

~建設業ニュース~

【建設技能者の賃金6%引き上げへ 国交省と業界団体が対応加速】

国土交通省と建設業主要4団体(日建連、全建、全中建、建専連)は9月11日、建設技能者の賃金を2025年に「おおむね6%」引き上げる官民共同目標の実現に向け、対応を加速させることで一致しました。現在、直用で6%以上の賃上げを実施した企業は16.3%、下請けは21.7%にとどまり、十分に浸透していません。背景には公共工事の低い落札率や、設計労務単価と実際の賃金との乖離があり、団体側からは設計労務単価の引き上げや入札制度改善を求める声が出ています。国交省は10月に基礎調査を行い、処遇改善の実効性を高める方針で、技能者の地位向上に向けた官民の取り組みが本格化しています。

「許可の期限が明日までなんですけど」

おはようございます。今日は朝から大阪府庁へ。建設業許可の更新申請2社分です。

一社目は弊社のこれまでのお客様で、もう一社は昨日お電話いただきましたご新規の方。

「許可の期限が明日までなんですけど」

そう連絡をいただいたのが昨日の午後。色々とヒアリングして行けそうと判断。午後の予定全部キャンセルして証明書等の取得で走り回りました。本籍地が遠方だったり決算変更出してなかったりしてたら難しいところでした。

みなさま、許可の更新は5年おき。ご注意下さい。

弊社では更新の3ヶ月前には必ずその旨をご連絡させていただいております。

経営事項審査の申請で大阪府庁へ

おはようございます。行政書士の安田です。

今朝は大阪府庁に参りました。経営事項審査の申請のためです。

庁舎隣の駐車場がかなり値上げしていてびっくりしました。

庁舎地下の駐車場は万博期間中もっと高いのでどうしようもないのですが‥

スムーズに申請を済まして短時間で車出せますように‥

元気つうしん 2025年9月号 Vol. 122

~事務所だより~

こんにちは。安田コンサルティングの安田です。先日、特定建設業許可の取得についてご相談をいただきましたので、こちらでもご説明いたします。

特定建設業許可とは、発注者から直接請け負う1件の元請工事について、下請業者に施工させる額の合計額(税込み)が5,000 万円以上(建築一式工事の場合は8,000 万円以上)となる場合に必要な許可です。

  • 下請業者に施工させる額の合計額ですので、1つ1つの発注金額が少額であっても合計額が「以上」となる場合は特定建設業許可が必要です。
  • 直接請け負う元請業者の場合のみです。下請で請け負う場合で孫請に5,000 万円以上(建築一式工事の場合は8,000 万円以上)発注する場合は一般建設業許可でも問題ありません。

許可取得の要件

  1. 経営業務の管理責任者がいること(一般建設業と同じ。)
  2. 専任技術者がいること
    建設業を行うすべての営業所に、次のいずれかの要件を満たす専任の技術者を置くこと。

    • 指定7業種(土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園の各工事業)は、施工管理技士などの1級資格者、又はこれに類する者
    • それ以外の業種については、1級の施工管理技師等又は、一般建設業の専任技術者しかなれない者のうち指導監督的実務経験(発注者から直接請け負い、その請負代金が4,500万円以上であるものに関して2年以上の工事実績)を有する者
  3. 財産的基礎があること
    原則として許可申請時の直前の決算期における財務諸表において、次のすべてに該当すること。

    • 欠損の額が資本金の額の20%以内
    • 流動比率75%以上
    • 資本金の額2,000万円以上
    • 自己資本の額4,000万円以上
  4. 単独の事務所を有すること(一般建設業と同じ。)
  5. 欠格要件等(一般建設業と同じ。)