財務管理研修「財務の勘所」2日目

120517_20_03_39 中小企業大学校関西校にて5月17日~18日の2日間で行われた「財務の勘所」研修。今日は2日目のことを記載します。※1日目の様子は「中小企業大学校の研修「財務の勘所」1日目は電卓に触らない変わった財務研修」

2日目のスタートは日ごろの経営活動によって決算書がどのように変化するのかを考えます。取引1つ1つに対して損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書の3表の動きをグループで意見交換しながらチェックしていきます。

この研修はここまでが決算書に関する知識の積み上げで、これ以後が勘所を押さえるところに入っていきます。

最初は「決算書を読む方法」

決算書の読み方は2通りあって、健康診断的な読み方と仮説検証的な読み方です。今回は健康診断的な読み方を伝授。総資本経常利益率を全体指標として収益性、効率性へと展開していく方法と、安全性・キャッシュフローの観点で展開する方法と2つ紹介しました。このあたりからようやく電卓の登場です。

そのあとは実際の決算書を使っての分析演習。決算書で様々なことが見えてきますが、大切なことは「決算書だけで判断しない」ことです。

例えば、「前年度に比較して原価率が悪化しているからコストダウンを・・・」と単純に捉えるのではなく、経営の方向として「差別化のために材料には徹底的にこだわる」という方針に変わってたとしたら原価率が高くなるのは当たり前です。

固定比率の悪化は積極的な設備投資の影響かもしれない

広告宣伝費の増大は販路開拓のために展示会への出展をチャレンジしたのかもしれない

生産性の悪化は数年後への種まきに勤しんだためかもしれない

など、単に指標が悪化したからといっても、企業によって評価は変わるということです。財務分析という武器を手に入れるとどうしても数字遊びをしてしまいがちです。何のために分析するのか。分析自体が目的となってはいけません。

そして、次に大切なのが、「自分なりの意見を持つ」ということです。決算書を手に入れ、分析をする・・・というところまでは誰だってできますし、最近はエクセルなどのシートで自動計算してくれるものも多いです。大切なのはその分析結果で意思決定をすることです。そのためにはまず自分の意見を持つこと。経理マンとして経営者の右腕となる「戦略的経理マン」になるために大切なことです。

最後に最も大切なことですが、「企業の良さは決算書に表れてこないことが多い」です。もちろんその「良さ」が収益として表れてくるといいのですが、経営上の何らかの問題(例えば「宣伝が下手である」など)で収益に表れないことがよくあります。だから企業の良し悪しを決算書の分析だけで行うことも危険な行為です。逆に考えると、企業は決算書に表れてこない良さ・競争力を積極的に外部に発信する必要があるということになります。

・・・といったことなど、色々な勘所を伝えてきました。6月にはこのシリーズの第2弾があり、私が講師を担当します。第1弾を受講できていなくても導入部分できちんと配慮しますので、興味がありましたら是非ご参加下さい!!


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