ストック時代の大改造技術

フローからストックへ。様々なところで言われているこのフレーズは建設業界では尚頻繁にきくキーワードでもある。道路、橋、ダム、トンネルなど社会資本もその多くが改修時期を迎えるものの国・自治体の予算が限られているなか対応が後手後手にまわりがち。それでも緊急度の高い部分の優先順位を高め何とか改修を進めている状況だ。

日本の建設投資は40兆円弱でその25%は維持・修繕工事と予測されている。この割合は今後も高くなり概ね50%程度までは進むと私は考えている。すでに成熟社会を向かいえている欧州の国では55%~70%程度が維持修繕とされている。

そんななか日経コンストラクションでは「ストック時代の大改造技術」という特集を組んだ。

住宅系リフォームでも現場で開けてみなければわからないことがあると言われるが、それは土木系の社会資本も同じ。自然にさらされていることを考慮するともっと複雑に様々な要因がからみあい予想外の対応を迫られることになる。それでも工事を施工する企業は創意工夫をし、コストを抑え、工期を延ばすことなく機能再生を実現している。この特集記事を読んで日本の土木技術の高さとこれからもっと必要とされるであろう維持修繕対応技術の高さを痛いほど感じた。

こうした技術は今後の日本の競争力になる。今は新興国のインフラ新設で世界競争が繰り広げられている。もっと長期に目をやれば再生工事での競争が新設競争を追い抜いていくことは目に見えている。

多くの土木系企業は競争に疲れ技術開発・技術承継どころではない。多くの技術・ノウハウは失われている。それは日本の力の低下である。

自由競争もいいが本来は競争力を高めることが目的ではなかったか。


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